会長挨拶

岐阜大学 岐阜土木会 会長挨拶

岐阜大学 岐阜土木会 会長

冠者 信男

(S.55卒)

令和6年度から会長を務めております昭和55年卒の冠者です。
 年号が令和となった早々から世界的なパンデミックの発生により、会の活動に様々な制約が生じていましたが、今後は役員ともども岐阜土木会の活動を積極的に盛り上げてまい
ります所存ですので、会員の皆さまのご理解、ご協力をよろしくお願い申し上げます。
 さて、本年令和7年は昭和元年から数え100年になります。100年という期間は歴史的には一瞬ではありますが、現在を生きる我々には、昭和初期ははるか過去に思われます。
 土木建築の歴史を遡れば、明治維新から西洋の技術が取り入れられ始めますが、それ以前はまさに土と木を人により施工し、道路や堤防、家屋等を造る時代が長期にわたり続いていました。私の年代では子供のころは砂利道しかなく、通学路が舗装されたときは雨の際の水溜まりや泥も無くなり、とても嬉しかったことを記憶しています。
 
しかしながら各種新技術の開発や終戦後の経済発展を契機に、昭和29年のワトキンス調査団の「日本の道路は信じがたいほど悪い。工業国にしてこれほど完全にその道路網を無視してきた国は日本の他にない」と酷評された道路も格段に整備され、異常気象により多発する災害もダムや護岸工事によって被害がかなりの程度抑制されています。
 今後はDXを活用した正確な3次元測量、そのデータを使う自動施工が当たり前になる日も遠くないと感じられます。
 とはいえ、近年頻繁に発生する地震や常軌を逸した豪雨、台風などまだまだ日本は災害大国であり、人々が安心・安全に生活するために会員各位の皆さまがそれぞれの役割を発揮、活躍されますことを祈念して挨拶とさせていただきます。